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F-マリノスの嘉悦社長に聞く今シーズン

横浜F-マリノス(以下F-マリノス)の嘉悦朗(かえつあきら)社長。かつて日産社員として会社の経営改革に携わった人物です。

2009年にFマリノス社長に就任した嘉悦社長は、日産での経験を応用し、成績面と経営面で不調だったチームの立て直しに尽力してきました。そんな中F-マリノスは2013年9月現在、J-1の首位をキープし、優勝を勝ち取るべく邁進中です。

選手同様、一時も予断や楽観が許されない嘉悦社長に今シーズンの好調の要因や、社長の役割について話を伺いました。

今シーズンの好調な要因について

結果論の部分ももちろんありますが、去年のスタート時から終盤までのチーム作りが非常によい方向に向かっています。去年、終盤に非常に良い結果を出した状態がそのまま今年にキャリーオーバーできているので想定の範囲内です。

大崩れすることは無いという前提で、ある程度の勝ち点を積み上げる。3位以内を常時キープできる成績を出せるだろうなという目論みはありました。

4年前の社長就任以来、大事にしてきたこと

ポイントはやはり、マネジメントのプロセスや、スキルやスタイルをこの4年間しっかりとクラブの中に植え付けてきたということですね。例えば経営面で言えば売り上げ、具体的には入場者数や観客動員のことです。この4年間でJ-リーグ全体は10数パーセント下がってきています。一方我々はそれに対して、2009年、私が来たときを起点に比較しますと、10%近くまで増えています。

つまり、J-リーグ全体の傾向とは良い方向で20%以上のギャップがあるわけです。クラブ社員が本来持っているポテンシャルをグッと引き出した結果、本来いるべき業績、出せるであろう業績が出るようになってきたというのは一つの成果といえます。

チームに関しては、多少の跛行性はありましたが、去年から経営と同じようにしっかりとした標準を作っていこうとしました。いわゆるF-マリノスとしてのスタイル、戦術の基盤となる部分をしっかり作っていこうと、ちょっと出だしが苦しかったですが、去年一年間、徐々に尻上がりにチーム戦術が浸透してきて、選手の相互理解も進み、終盤は非常に良いパフォーマンスができるようになり結果4位で終わりました。これは私が来てからは一番いい順位ですが、その状態をそのままキャリーオーバーし今年をスタートしました。開幕から6連勝というJ-リーグの記録も作りましたし、継続できれば今年はとにかく優勝できる。そこまでチーム状態は整備されよくなってきている(ということです)。

日産で得た経験は現在どのように活かされているか

ものづくりの大企業の日産でできたことが果たして全く異なるタイプのF-マリノスでできるのか?という不安はありました。ですが、結局行き着くところはその組織の持っているポテンシャルをどうやって引き出すかということは共通しているわけですよね。ダイバーシティというか、社員が持っているであろう様々なアイディアを異なるフィールドできちんと活かしていく(ことです)。それを相互にテーブルに乗せて喧々諤々やりながらよりよいアイディアが生まれてくる。それをまた全員が共有することによって、どんどん高い高みに近づいていく。このプロセスって結局同じなのだなと思いましたよね。

どんな組織だろうと業種だろうと社員のタイプだろうとそこにいる人の潜在能力を引き出すためのアプローチというのは実はそんなに変わらないのだということを私は少なくともこの4年間で体験しました。「あ、やればできるじゃないか」という感じですよね。

サッカーチームの社長として一番難しいこと

私は未経験ですが、もし優勝することができれば、こんな幸せな仕事はないんじゃないかと思っていました。が、実際に来てみると全くイメージと違いました。おそらく褒められたことは、在任期間中1度2度あるかないかだと思います。残りの9割8割くらいは批判ですよね。例えば「赤字が出ました」とか、特にF-マリノスは優勝をある程度宿命づけられているチームですから4位や5位で満足してくれる人はいない。

本来趣味であるサッカーを仕事にすると、こんな辛いことないです。1ファンとして90分を見ている時.、それは緊張感とか高揚感とか、あるいは落胆とか歓喜とかあると思いますが、今はその90分間を仕事として見ているのでその1点の重みや1勝、1敗、あるいは1引き分けの重みはたまらないプレッシャーですよ。あの90分間は楽しいことは何一つないですよ。点が入ってもまた同点に追いつかれるんじゃないかとかね。

サッカーチームにとって社長の役割とは

「試合数×勝ち点2」をずっと維持していくことは、これはすなわち 「34×2=68」ですから、だいたい優勝なんですよ。そのためには選手のコンディションであるとか、もちろんこれは現場がやる話ですが、そこに対して私ができることと言えば、選手のモチベーションが上がるようなことをきちっとやっていくとか、個々の選手に声をかけてあげるとか、そういうことを含めて、とにかくチーム全体が冷静に「試合数×勝ち点2」を積み上げていける環境を作っていくことが私ができる最大のことです。それができれば絶対優勝できると思います。

選手達自身、あるいは監督やコーチにとっても9年ぶりの優勝です。経験豊富な選手にとってはあまりにも間隔が空き過ぎています。ましてやまだ経験の少ない選手にとっては初優勝ということになります。すべての選手にとって、当然すべてのチームがそうなのでしょうけど、優勝することが最大の目標です。それに一番近いところに僕らは現在いるわけですし、しかも(シーズン)残り3分の1に来ています。これからは気持ちの部分、特にベテラン選手の経験の部分が生きてくる3分の1だと思います。

ファンやサポーターとの関係について

実際に我々は2万人(の観客の前での)試合もたまにあります。3万人の試合もあります。先日はマンチェスターユナイテッドとの試合で6万人を超えました。観客が入っている状況というのは、社員にとってもそうですけど、やはり選手に対してすごく大きなエネルギーになるわけです。これは何事にも代えがたい勝利のための大きな要素だと思います。そういう意味では3万、4万、5万と入ったお客さん方が、しかもマリノスを応援するお客さんが(より多く)いらっしゃることが、我々が最終的に高い位置に残る重要な条件になると思います。

もう一つは、見に来られた方々がこの数万人の観客が入った雰囲気を共有していただくと、それ自体が楽しいことですし、感動を呼ぶわけですよね。ですから、是非ともその体験もしていただきたい。これは我々の立場の見方というよりも、見に来られるお客さん方の感動の場になりうる貴重な2時間~3時間になります。我々はそれに少しでもお応えできるような雰囲気作りというのをやっています。特に試合の前ですね。ここの雰囲気は実際に来ないと体験できないことだと思います。

ですので実際に会場に来ていただきたいのです。全員である歌を歌う瞬間があるのですが、それは是非皆さんに体感していただきたいと思います。

 

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